うつ病とは
うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスが積み重なることにより、身体症状や気分の落ち込み、意欲の低下などが長期にわたって続く心の病気です。「眠れない、食欲がない、やる気が出ない、何をしても楽しくない」などの症状によって、日常生活に支障を来たすようになったときは、うつ病が疑われます。うつ病は、特定の人がかかる病気ではありません。誰もがかかりうる身近な病気なのです。近年、患者数は増加の一途をたどっており、非常に多くの方がうつ症状に悩んでいるといわれています。
うつ病は、心が弱いためにかかる病気ではありません。うつ病に対する誤解により、周囲の方から「精神力で乗り越えなさい」などと言われることも少なくないようですが、そのような手段で改善することはなく、症状を悪化させますので、適切な治療が不可欠です。
うつ病の治療
休養
うつ病の治療は、医師は患者様一人ひとりに合った治療法を選択します。
まず初めに検討するのは、「休養」です。うつ病の患者様は心身のエネルギーが枯渇していることが多いので、適切な休養をとってエネルギーの回復を図りましょう。医師から休むことを勧められたら、思い切って仕事や学校、家事を休みましょう。場合によっては、入院することも選択肢です。
薬物療法
休養だけでうつ症状を改善していくことが難しいときは、薬物療法も行いますが、抗うつ薬の服用が主となります。
いくつかのタイプがあり、効果や副作用にも差異がありますので、患者様の症状や状態に応じて使い分けます。抗うつ薬は、効果が現れはじめるまでに少なくとも2~4週間ほどかかりますので、途中で服用を中断してしまう患者様もいますが、治療が奏功しなくなるので注意しましょう。